こんにちは。今日は、ネイリスト検定って必要?という、何度も何度も議論されてきたことについて私の意見をお話したいと思います。
今ネイリスト検定を取得したほうがいいのか悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
ネイリスト検定=ネイリストになる手前の最低限の知識と技術
ネイリスト検定3級はネイルケアの基礎を学びます。
ネイリスト検定2級はネイルケアのレベルアップバージョンとリペア(補修)を学びます。
ネイリスト検定1級はアクリルスカルプチュアを学びます。
ジェル検定も初級から上級までありますが、段階的にジェルの技術を学びます。
試験の種類 | レベル感 |
ネイリスト検定3級 | ☆☆☆☆★ |
ネイリスト検定2級 | ☆☆☆★★ |
ネイリスト検定1級 | ☆★★★★ |
ジェルネイル検定初級 | ☆☆☆☆★ |
ジェルネイル検定中級 | ☆☆☆★★ |
ジェルネイル検定上級 | ☆☆★★★ |
レベル感はあくまでわたしの感想なのでご注意ください。でもわたしは、検定はゴールではなく最低限の知識と技術が問われている登竜門的なものだと思っています。
ちなみに直近のネイリスト検定2級の合格率は53.6%でした。この合格率だけを見て、難しい試験なのだと判断するのは間違っています。
なぜなら、3級に合格した人ならだれでも受験できるからです。受験までの練習量や、試験に対する向き合い方。どんな講師に習っているかなど。また、独学の人もいます。
試験は合格の目安が明確に決められています。合格レベルに十分達している状態で受験した受験生は合格しますし、達していなかった方は不合格になってしまいます…。
抜き打ち試験でもなければ、試験内容が不透明なわけでもありません。どんな試験か理解して、正しく練習してがんばった方は全員合格できます!
検定合格=合格まで練習を積み重ねた証
わたしはネイリスト検定は最低限の知識と技術だと思っているので、もし自分がネイルサロンにいくなら1級取得しているネイリストさんにやってもらいたいと思っている人です。
また、一緒に働くスタッフは必ず1級まで取得してもらいたいとも思っています。
ネイルケアの話でいうと「2級合格レベルの技術はあるんです」というネイリストさんだったとしたら、じゃあなぜ受けないのですか?となりますし、2級レベルにも達していない場合はもちろん問題がある気がします。
2級に合格したということは、2級に合格するための練習を積んできたことの証、合格レベルに達していることの証というシンプルなものです。その合格証は、「サロンワークが上手である」ということとは無関係です。
2級合格レベルのネイルケア技術があることと、サロンワークが上手であることは別ものですが、ネイリストとしてお客様に選んでいただくためには両方が必要だと思います。
検定の練習を無駄にしないための、向き合い方が大切
検定試験のための練習が無駄なんじゃないか?と思ったことがある方はいませんか?
サロンワークで出てこないメニューの練習が無駄だと思う方は、検定のための練習に対する向き合い方が少し違っていたのかもしれません。
わたしは、サロンワークにはあまり関係なさそうな、ネイルのコンテストにも毎年参加してそのための練習も日々行っています。でも競技と同じメニューが出ることはほとんどありません。
でも、一見関係ないように見えるような、メニュー外の練習を積み重ねていくうちに、たくさんの点と点が急につながる瞬間があることに気づかされました。
点がつながって線になって、いろいろな側面からつながって、大きく体系的に技術が理解できるようになる瞬間があります。それぞれの技術がつながって、ネイリストとして今でも成長できている実感があります。
コンテストにチャレンジするようになってまだ数年です。こんなに発見や学びがあるならもっと早い時期に挑戦していたらよかったと後悔することもあるくらいです。
検定試験も似たようなもので、必ず3級練習時代の「点」2級練習時代の「点」その後もレベルアップするたびに得た「点」が急に全部つながって、体系的に理解できる瞬間が訪れます!
仮に、サロンワークのジェルアートのみを練習していた自分だったら感じることのできない成長を感じられると思うのです。
検定の練習はもどかしいものかもしれません。なので効率的に身に着ける練習方法をレクチャーしますし、合格のポイントもきちんとお話します。
検定がなくてもサロンワークはできるけど
現時点では残念ながら国家資格ではないので、持っていなくても就職することも開業することもできます。
ネイリストは爪をきれいにする簡単な仕事ではなく、お客様の爪や皮膚に触れて施術後数週間、爪の健康を維持することに責任を持たなければなりません。
ネイリストと名乗るために資格が必要ないからこそ、開業のハードルも低いのです。簡単に開業できるけれど、5年後廃業する確率も8~9割と言われています。安易な気持ちでスタートして廃業に追い込まれるネイルサロンが多いのが現状です。
きちんとした技術を学んで、担当したお客様の爪の管理に責任を持つネイリストが増えてほしいと私は本当に願っています。
実は、ネイリストとしてデビューしてからも、勉強や研究は終わりません。むしろ検定のための練習や勉強のほうが終わりがある分とてもシンプルで簡単なのかもしれませんね
そのハードルを越えられる人は、ネイリストとして働き始めてからも、お客様のために熱心に学び続けることができるのだと思います。
また、ネイリスト検定に合格するということは、「お客様に誠実に向き合うと決めてネイルの勉強を始めました」ということを一番簡単にお客様に示せる手段です。
ネイリスト検定なしで、ネイリストとしてうまくいっている人ももちろんいます。そういった方はおそらく、ネイリスト検定の練習以上に大変な努力を継続しています。検定なし、技術も十分にあり、お客様からの信頼を得るには、その方のキャラクターやカリスマ性によるところもあります。もちろんうまくいく可能性もありますが、再現性が低く誰にでもできる簡単なことではありません。
検定の練習のほうが、はるかに簡単でゴールがはっきりしています。また、ネイリスト検定の知名度もあがってきているので、お客様がこの資格を認知しているという現実もあります。
ネイリスト検定を取得したことを後悔する人
ネイリスト検定を取ったけどサロンワークで使わないから後悔している!という方はいるでしょうか?
おそらく、基礎の技術なんだときちんと意識して練習してきた方は後悔することはありません。その後にいかせる応用力も身に付くからです。
検定に合格するためだけの手順や流れを暗記した、という方はネイルケアの学びなおしをおすすめします。どの工程も必ず目的があります。そうする理由があります。工程の目的や理由をこたえられて初めて、応用力になります。
ただ手順の暗記で3級をパスしたという方も、学びなおしをすれば大丈夫、問題ありません!
もしネイリストとして、いろいろな技術を体系的に理解したいなら、いつからでも遅くありません。ぜひネイルケアの基礎をお勉強してみてほしいです
私は検定1級合格に助けられました!
私は過去に、検定1級取っておいてよかったー…と思ったことを今でも覚えています。
当時、認定講師という資格についてあまり詳しく知らないままで、「太田さんにネイルのレッスンをしてほしい」というありがたいリクエストがありスクール業を細々をはじめました。
そのときに、サロンワークのみで何歳までやっていけるのだろう?とふわっと考えていました。いずれは講師の仕事と半々にするか、最終的には講師のみにしていくのか…
サロンワークは常に最新の商材知識や使い方など、追いかけていく必要があります。1年離れたら全くわからなくなってしまうくらい、流れのはやい業界です。
私自身、講師の仕事をしてみたら楽しく、なんとなく向いている気もしました。そのとき、生徒さんのためにもっと確実な情報や知識を伝えていきたいと思い認定講師資格の受験を考えました。1級を取って1年経過していることという条件があったので、1級を取得しておいてよかったと思いました。
そこから認定講師試験への挑戦が始まるのですが、そのときのモチベーションは生徒さんが安心して習える講師になりたいということと、実際試験官業務を経験して生徒さんに正しい情報を伝えたいということ。
目的がはっきりしていたので、頑張ることができました。
ネイリスト検定も同じです。お客様に安心して爪の管理をまかせてもらえるように、基礎をきちんと勉強しようという気持ちでがんばる生徒さんが多いです。
将来的に講師の仕事に移行することで、長くネイル業界にいられると思います。そのときに、あのとき1級とっておいたらよかったな~…と後悔しそうなら、1級を視野に入れてもよいですね。
検定の知識+サロンワークの知識 どちらも必須
現在国家資格ではありませんが、今後JNECのネイリスト検定がもう少しランクアップしてほしい…と淡い期待もあります!
いつそうなってもいいように、3級の生徒さんにも、いつまでも使える基礎力を伝えようと意識したレッスンを行っています。そして、基本の知識や技術に誠実に向き合うことは、ネイリストの地位向上につながると信じているんです。
適当な学びのネイリストをたくさん増やしてしまうほど、お客様はネイルサロンから離れていきます。セルフネイルももちろん素敵ですが、セルフでやるにも正しい知識が必要です。
爪の健康を守りながら、ネイルを楽しむ人が増えてくれたらいいなという気持ちと、そんな思いで施術するネイリストが増えたらいいなという気持ちで、私はスクールを運営しています!
結局、私の意見としては「ネイリスト検定は最低限の義務」くらいなったらいいなというのが本音です。それは何よりお客さまのため、ゆくゆくはネイリストの地位向上につながると信じています。
ネイリスト検定について興味がわいてきた!という方はぜひLINEからスクールのお問い合わせお待ちしております
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